====== 📝DokuWikiを使った感想 ======
DokuWikiを1ケ月程度使ってみて気づいた事、WordPressとの比較など
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===== 良いと感じた所 =====
=== インストールが簡単 ===
サーバー環境が整っていれば「公式サイトからダウンロード→展開→サーバーにアップ→install.phpで管理者情報入力→install.phpを削除」これだけの手順で使えます。インストールマニュアルが無くてもインストールできそうです。
WordPressなどいくつかのコンテンツ管理システムをインストールした経験がありますが、データベース不要と言う事もあり、DokuWikiは特に簡単でした。
=== テスト環境から本番環境への移行が簡単 ===
データベースを使っていない事と記事内のリンクが相対リンクであるため、テストサーバーから本番サーバーにファイルをコピーするだけで動作します。アドレスの書き換えなや面倒な設定変更も必要ありません。
バックアップやリストアも同様にファイルを全てコピーするだけです。
=== 内部リンクが簡単 ===
内部リンクは、単語を ''%%[[ ]]%%'' で括るだけでできます。従来の %%http://www.・・・%% のような長い呪文のようなアドレスは不要です。
例えば「[[日本]]の初代[[内閣総理大臣]]は[[伊藤博文]]である。」と内部リンクする場合は下記のように記述するだけす。もしリンク先にページが無ければそのリンクから新しいページを作成できます。(日本語にも対応)
例文:[[日本]]の初代[[内閣総理大臣]]は[[伊藤博文]]である。
=== 文書のアクセスコントロールが便利 ===
DokuWikiにはアクセスコントロールがあり文書や名前空間(≒フォルダ)ごとに特定のユーザーアカウントやユーザーグループに「閲覧禁止・閲覧のみ・文書編集可能・文書作成可能・アップロード可能・削除可能」の6段階の権限を割り当てる事ができます。使い方によっては小規模な会員制サイトを作る事もできます。
私の場合、以前はインターネットに情報を上げるには「世界に公開してもよい内容はブログ」「家族・友達・会社など特定のグループに公開する場合はミクシィやフェイスブック」「私的な公開したくない情報はOneDriveやEvernote」とサービスを使い分けていましたが後で確認しようとすると横断検索ができない事やサービスごと操作性が違う事に不便を感じていました。そこでDokuWikiに下記のような感じのアクセスコントロールして散らばっている情報を1つに集約する事でその不便を解消しました。
| 権限一覧 ^^ユーザーグループ^^^^
^ ::: ^^ゲスト^友人^会社同僚^管理者^
^文\\ 書 ^private文書|禁止|禁止|禁止|編集|
^ ::: ^friend文書|禁止|読取|禁止|編集|
^ ::: ^work文書|禁止|禁止|編集|編集|
^ ::: ^public文書|読取|読取|読取|編集|
=== HTML/PHP/Javascriptが動く ===
設定でHTMLとPHPを許可する事で、ページに記述したHTML(JavaScript)やPHPが動作するので小さなアプリが作れます。また編集して即JavaScriptやPHPが動作するのでプログラムの勉強やテスト環境でも使えます(ただしDokuWiki本体もPHPで動作してるので干渉などに気をつける必要があります)
=== 日付で管理されない ===
WordPressなどのブログは日付管理が基本なので定期的に記事を投稿しないとサボってるように見えます(私は仕事が忙しいと1か月くらい未投稿)。また日付順に書けない時にも困ります例えば旅行先では通信環境が無いので後日投稿となりますが、旅行日で投稿するとそれ以降に記事の下に表示され、逆に現在日で投稿すればトップに表示されるけど旅行日と違う日付になるため、ブログは使い方に制限を受けている感覚がありました。しかしDokuWikiは日付管理では無いので好きな時に好きなように使えとると感じます。
===== 悪いと感じた所 =====
=== 文書の装飾能力が少ない ===
基本記法には文書の装飾能力はほとんどなく、太字・下線・訂正線くらいで文字の色や大きさの変更ができません。共同編集から誰が書いても同じように見える工夫だとは思いますが、ポップな雰囲気のWebサイトを作りたい場合はプラグインなどの導入が必要となります。
=== サイト内検索 ===
検索結果の表示方法がシンプルでは無い。タイトルマッチ・本文マッチなど別々に表示されて見にくい。
=== テンプレート(テーマ)が少なく使いにくい ===
DokuWikiにはテンプレート(WordPressで言うテーマ)はあるのですが、最新バージョンで使用できるテンプレートは数える程しかありません。しかも本体の小規模バージョアップでもデザインが崩れたり不具合が出る事があるのでテンプレートが新バージョンに対応してからでないと本体アップデートが不安でできません。
テンプレートを使うなら不具合に対処出来るスキルが必要です。
初心者なら標準テンプレートのカラー変更しかカスタマイズはできないと思って使いましょう。
===== 微妙な点 =====
=== 自動で見出し作成が無い ===
WordPressなどブログ系管理システムは新しい記事を投稿すると「トップページ」や「月別アーカイブ」などに自動で見出しを掲載し、記事には「次の記事・前の記事」のリンクが自動で作られるので便利です。一方DokuWikiは自動リンク機能は無いので通常時は不便に感じます。
しかし自動リンクには欠点があり1→2→3と順番のある記事はその順番通りに投稿しないと順番にならないなど自由度が低く、そういった場合はDokuWikiの手動リンクの方が自分の意図したようにリンクが作れて便利に感じます。
どちらを選んでも良い所と悪い所があります。
=== ページ数が多いと動作速度に影響大 ===
外部データベースを使用しないフラットファイルCMSであるため、ページ数が多くなると動作速度に影響がでます。サーバーの性能次第ですが私の環境では1000ページ程度までなら問題ありませんが、1万ページだと明らかに遅延を感じます。
1日1件の投稿で年365件なので、10年程度の運用で厳しくなる気がします。パフォーマンス低下がページ数の影響なのかデータ量の影響なのか未調査ですがページ数・データ量を抑える工夫が必要です。