Lubuntu(ルブンツ・ルブントゥ)はLinuxカーネルを用いたオペーレーティングシステム(Linuxディストリビューション)のひとつ。利用者の多い大手のLinux「Ubuntu」をベースに軽量化方向に独自改良されているのが特徴。「Ubuntuフレーバー」と呼ばれるUbuntu公式提携のOSなのでサポート面での安心感があります。
※※以降はLubuntu 18.04 LTS (Bionic Beaver)の内容※※
Ubuntu18.04LTSをベースにデスクトップ環境にLightweight X11 Desktop Environment(LXDE)を採用するなど独自改良されています。2018年04月27日にリリースされサポート期間は3年間です。
システム要求
CPU | Pentium4/M/AMD K8など |
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メモリ | 最低1GB・推奨2GB |
※Lubuntu 18.04 64bitのインストールディスクをダウンロードする内容です。
1.Lubuntu公式サイトにアクセスし右側の「Downloads」のボタンを押します。
2.「Desktop 64-bit」をクリック(注意:右側のマグネットマークは別リンクです)すると「lubuntu-18.04-desktop-amd64.iso(1GiB/1.09GB))」のダウンロードが開始します。
3.ダウンロードしたファイルをDVD-Rに書き込んで下さい(書き込み方法はDVDやPCの説明書をご確認下さい、ダウンロードしたisoファイルはDVDのディスクイメージファイルとして書き込んで下さいファイル形式で書き込んでも使えません)
インストール手順はUbuntuとほぼ同じなので、Ubuntu 18.04 LTS のインストール手順を確認して下さい。・・・Ubuntuのインストール手順を表示
【インストール】インストーラーは日本語表示に対応し内容もわかりやすく書いてあるので難しい点はありませんでした。HDDは約4.19GiB(4.51GB)通常インストール+サードパーティ製ソフト+アップデート+スワップ)消費します。インストール直後から日本語表示・日本語入力が可能です。
【起動時間】CPU2コア+RAM2GB環境でBIOS(UEFI)終了後からログイン画面まで約57秒でログイン後に17秒ほど待ち時間があるので1分14秒です。同じ環境でWindows10を起動すると1分35秒かかるので若干早い程度。
【デスクトップ】デスクトップ環境はLXDEで、Windowsに似たデスクトップで下部にツールバーがあり左下のボタンでメニューが開きます。シンプルな画面構成で動画が軽くて使いやすいです。アプリウィンドウもWindows風ですが、初期設定では最大化ボタンが「+」になっているので終了ボタンと勘違します。これは「メニュー→設定→Openbox Configuration Manager」からテーマを変更する事で改善が可能です。
【メニュー】簡素なWindows風のフロート式メニューで、2クリックで目的のアプリや設定にアクセスできます。残念な点はキー入力によるコマンド検索(フィルタリング)はありません。
【アプリ】「通常インストール」を選択すると次のようなアプリがインストールされます。インターネット・メール・ワープロ・表計算など軽作業であればインストール直後から利用できますが、 ワープロと表計算では日本語の変換候補が画面外に表示される不具合があります。(テキストエディタやブラウザの入力欄では正常動作を確認)
ブラウザ | FireFox | メッセンジャー | Pidgin | |
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メール | Sylpheed | BitTorrent | Transmission | |
ワープロ | AbiWord | 表計算 | Gnumeric | |
テキストエディタ | Leafpad | 付箋 | Xpad | |
画像ビュワー | GPicView | お絵かき | mtPaint graphic editor | |
ドキュメントビュワー | Evince | スキャナ取り込み | simple-scan | |
ミュージックプレイヤー | Audacious | メディアプレイヤー | GNOME MPV | |
CDR作成 | Xfburn | Webカメラ? | guvcview | |
日本語入力 | Mozc |
【設定画面】メニュー→設定から各項目を表示できます。設定別に独立したアプリとなっているので統一感はありませんが日本語でわかりやすく書いてあるので特に問題はありません。
【メモリ】使用状況は起動して少し待ってから「free -m」コマンドで確認すると、メモリ2GB環境の場合で使用量(used)は247MB、利用可能(available)は1GB以上あるのでアプリを複数起動しても快適に使えます。OSのみでスワップが発生しない下限のメモリ768MBで起動すると利用可能375MBなのでメモリ消費の少ないアプリ1個程度ならスワップ無しで利用できます。以前の16.04LTSはused200MB以下で利用可能が50MBも減るのでアップグレードを検討してる人はメモリに余裕があるか確認してからの方が良いです。
【操作感想】CPU2コア・メモリ2GB環境では動作は軽く快適です。しかし私のハードウェアでは時々、Xpad(付箋)が起動しない・AbiWordが起動せずエラー表示などトラブルがありました。原因がハード・アプリ・OSのどれにあるかわかりませんが私の環境では安定性が低いようです。
【まとめ】
Ubuntuよりシステム要件が低く抑えられてより古い世代のPCでも動作するようになっていますが、その影響からユーザーインターフェースは簡素化され豪華では無く、標準アプリもリソース消費の少ない簡易的な物が選ばれているので使い勝手はあまり良くありません。どうにかして古いPCでUbuntuを動作させたい場合に選択するOSです。