にんべんの「侵入」とさんずいの「浸入」はどう違うのか、疑問に思ったので調べてみました。
注意:独自解釈です。
どちらも入ってはいけない範囲に物体などが入ってくる時に使い、人が入ってくる場合に「侵入」、液体が入ってくる場合は「浸入」を使いますが、シンニュウするのは人や水だけでは無く動物・昆虫・冷気・ホコリなど色々ありどう使い分ければ良いのか疑問に思ったので調べてみました。
辞書を見ると次のように書いてあります。
あまり詳しく書いてないので、他もググってみましたがネットでは「人や物」が入ってきた場合は侵入、「液体」が入ってきた場合は浸入と、どこのWebサイトも横並びの回答で詳しく紹介されていなかったので独自解釈してみました。
侵入
にんべんの「侵」の訓読みは「おかす」なので、侵入は「(何かが)入ってきてその場をおかす」事でほぼ辞書と同じ意味です。基本的にはどんな物が入ってきた場合でも侵入を使えそうです。私が違和感を覚えるのは「液体には浸入を使う」と解釈してる辞書やネット情報で、液体でもその場をおかせば侵入を使ってもおかしくない気がします。
浸入
さんずいの「浸」の訓読みは「ひたる・ひたす」なので、浸入は「(水や液体に限らず)入ってきた物にひたる・ひたす」事だと思います。辞書やネットには「水が入ってくる」とありますが、漢字の持っている意味とあきらかに違う気がします。たぶん本来は「(何かが)液体などに入ってしまう事」や「(自分で何かを)液体に入れる事」などに使う言葉なのではと感じます。例えば「洪水で家に水が浸入した」は「水が家に入る事」では無く「家が水に入る(ひたる)事」と解釈すべきだと思います。
現在では水以外は侵入を使い水だけ浸入を使う事が多いようですが、浸入は漢字の意味とズレを感じます。
古から現在と同じ使い方だったのか、それとも時代の流れで漢字の持つ意味と違う使い方になったのかわかりませんが、ネットを調べて見ると私と同じ考えで使っているWebサイトも少数ながらありました(浸入を使う場面が少ないので有効なデータ数ではありません)。
辞書の少ない文字数では正確に言葉の意味を伝えているとは限りませんし(*1)、複数の意味がある言葉は誤解や指摘を生みやすい(*2)ので「浸入」と「水の侵入」の使用を避けた方が無難だと思います。
注意、独自解釈です。間違ってたらゴメンなさい。
(*1:例えば「換える・替える」などは使う場面が違うのにほぼ同じ意味として辞書にかかれています)
(*2:例えば「適当」は「調度良い」が本来意味ですが現在では「中途半端」と言う反対の意味で使用されています)