カテゴリー7のLANケーブルはギガビットイーサで使うと遅くなる

 LANケーブルを延長するため選定中に、今まで使用しているより高速な10GbE用のカテゴリー7(CAT7)のLANケーブルが発売されているのを発見。「600Hzの伝送帯域・シールド・金メッキプラグ」などの特徴がありギガビットと互換性があるので、現在の1ギガビット(1GbE)環境で使ったら更に高速になるのだろうと思いネットで情報収集したら、早くなるどころか遅くなるとの情報やベンチマーク結果があったので覚書。(※遅くなると言っても数%で、個人使用なら無視出来るレベル)

 調べてるとCAT6とCAT7のケーブルの違いは、芯線の太さとシールドの有無が大きな違いで材質などはほぼ同じ。

 芯線の太さの違いは10GbE(600MHz)など高周波通信時に減衰を少なくして長い距離通信を確保するためのもので、1GbE(250MHz)の低周波は減衰しにくいので太くしても変化は無い。
 シールドは多数のケーブルを束ねて使う場合に他のケーブルからのノイズを防いだり自分からのノイズを出さないようにするのが主目的で外部ノイズは通信ノイズなど減らせるが大きなノイズには対応できません(この線の太さでノイズカットできるなら電子レンジやインバーター照明のノイズ問題は解決している)。またシールドが有効に機能するのはノイズに弱い10GbEなど高周波通信時でノイズに弱くない1GbE環境での恩恵は少ない。
 問題点はこのシールドはルーターやハブなど対応の物を使いかつアースをしなければ意味が無いどころか逆にノイズを発生源になる所。1GbEの民生品ではシールド(アース)対応の製品はほとんど無い状況なので、1GbE環境ではCAT6非シールドケーブルを使った方がノイズが少なく高品位な通信ができる。
(どうしてもシールドが必要ならCAT6ケーブルにアルミホイルを巻き、アースは両端ですると地面とでループ回路になるので片側のみでアースする事、出来れば他の機器の影響を避けるためアース線は分けて地面のアース棒の間隔は離した方が良い)
 ※CAT6eと言うケーブルもCAT6にシールドされたタイプなので上記と同じ

 と言う事で近々10GbE化するなら先行してCAT7ケーブルを導入するのもありだが、既存の1GbE環境に高価なCAT7ケーブルを入れても遅くなるので止めた方が良い。

 高けりゃ良いと言う物では無いようだ、買わなくて良かった。

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