IODATA製SSD高速化ソフト「マッハドライブ」を試す。


メモリーを利用しディスクアクセスを高速化するソフト「マッハドライブ」を試してみた。
先日購入したSSD「SSDN-ST64H」の付属ソフトだが、ダウンロード販売もされている。
(2010年3月10日にバージョンアップしUSBドライブにも対応)

*商品名=マッハドライブ「M-DRV(ESD)」
*メーカー=株式会社アイ・オー・データ機器
*直販価格=2480円
*発売日=2009年11月25日


マッハドライブについて
SSDのアクセスをより高速なメモリにプールする事でデータを読み書きを体感的に高速化するソフトで、主な効果として、
1.書き込みが早くなり、保存時などの処理待ちが少なくなる。
2.一回メモリにプールされたデータは高速に読み込みができる。
3.プールされたデータを一括してSSDに書き込むためSSDの寿命が伸びる。

デメリットも存在し、
1.OSやアプリケーションで使えるメモリの空き容量が減る。
2.画面上で保存が終わったと出ていても実際は後で一括保存するため、その間に停電やフリーズした場合はデータが保存されてない。


インターフェイス

メイン画面:オート設定とカスタム設定

カスタム設定:ドライブごとON/OFFとバッファーサイズを設定できる。

詳細設定:ディスクへのデータの書き込み実行間隔を0.2秒~5秒で設定できる。

統計情報:どの程度マッハドライブが有効に機能したかをカラフルに表示


ベンチマーク
テスト環境
EPSON DIRECT Endeavor MR6500
OS / Windows7 Professional 32bit版
CPU / Core i7 860 @ 2.80GHz
RAM / PC3-10600 DDR3 SDRAM 2GB×2 (OSの仕様により3.24GBまで認識)
GPU / ATI Radeon HD 4850
ベンチマーク / CrystalDiskMark3.0

・アンチウィルスソフトはOFFにしてあります。
・1回ごと再起動は行っていません(ベンチマークの結果が大きく変わらないため)
・マッハドライブは1回ごと設定をOFFにしています。(連続して行うと結果がかなり良くなるため)
・ベンチマークの実行回数は1回にしています。(2回目以降は蓄積したデータを利用するため結果が良くなるため)

マッハドライブにはバッファーサイズと書き込みタイミングの2つの設定があるので色々条件を変えて実験してみた。

1.通常時とマッハドライブのオート設定(バッファー256MB/書き込み1秒)時の比較


【上】100MBアクセスの標準状態
【下】100MBアクセスのマッハドライブON(256MB/1秒)
シーケンシャルライトで27倍、4Kランダムライト100MB/secの6倍もの性能が出ている。

2.この手のブーストソフトは設定したメモリ容量(バッファサイズ)を超えるとパフォーマンスが落ちる傾向があるので、「バッファー256MB/書き込み1秒」の状態でバッファーをオーバーする1000MBのデータとで比較してみる。


【上】1000MBアクセスの通常時
【下】1000MBアクセスのマッハドライブON(256MB/1秒)
予想通りバッファーを越える量のアクセスが発生するとほとんど能力が発揮されない、もともと数値の良くない4KBランダムライトでは影響が出そう。
しかし、シーケンシャルアクセスを除けば、バッファを超えるランダムアクセスはそんなに頻発しないような気もする(使い方や設定にもよる)

3.100MBアクセス時のバッファーと書き込みタイミングを調整してみた。



【上】100MBアクセスのマッハドライブ(256MB/5秒)
【中】100MBアクセスのマッハドライブ(512MB/1秒)
【下】100MBアクセスのマッハドライブ(512MB/5秒)
どの設定でもそれほど大きな変化は無い。


まとめ
ベンチマークの2結果から、設定されたバッファー値を超えるアクセスがあった場合はマッハドライブが足手まといになる事があります。

ベンチマーク3の結果から、設定を変更してもベンチマーク上に大きな変化は出ませんでしたが実際の利用では環境に応じた適切な設定をすれば効果が出ると思います。
個人的な考えでは「バッファーは何度もアクセスするファイルが大きかったり多かったりする場合は上げると効果が出る」「書き込みタイミングは通常利用時の書き込みに2秒かかる作業が多ければ2秒以上をセットすると効率的に書き込める」と思いますが、どちらを上げてもデメリット「バッファを上げればメインメモリが減り、タイミングを上げれば停電時にデーターを失う可能性が高い」も増えるので特殊な環境以外ではオート設定かリスクを下げる方向(データ保護とメインメモリ確保)で設定したほうが良いような気がします。

自分の使用感ですが、1週間ほどオート設定で使用していますが非常に快適です。
特に感じるのが仕事で使っている10MB超えのExcelデータで、今まで保存にHDDで7秒・SSDで3秒かかっていて保存中はExcelに砂時計が出て使えなかったのが一瞬で済むようになりとてもスムーズに作業が行えています。
データを失うリスクもありますがバックアップを定期的に行う事で最小限の被害で済むようにしました。

マッハドライブは諸刃の剣です、リスクはありますがそれを越える程の快適性もあります。SSD以外でもUSBのHDDなどでも使用できるようですので一度試してみては。


リンク
>株式会社アイ・オー・データ機器
http://www.iodata.jp/
>製品情報
http://www.iodata.jp/product/hdd/soft/mach_drive/
>ベンチマークソフト CrystalDiskMark
http://crystalmark.info/


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