無線LAN内蔵SDカード「Eye-Fi Pro X4」の調子が悪くなったため、あたらに「eyefi mobi」を購入したのでレビュー。
*商品名=eyefi mobi 4GB 「EFJ-MC-04」
*メーカー=アイファイジャパン株式会社
*直販価格=2980円(内税)
※2015/03/03 感想にエンドレスモードについて追記しました。
初期設定
iPhoneやiPadなどiOS用、Android用、Kindel用、Windows用、Mac用のアプリがあるが今回はWindows用で試しました。
※WindowsでEye-Fi Pro X4からの移行の場合は、以前の接続ソフトを削除する必要があります。
(1)まず接続ソフトをインストールするためメンバーズカード裏のアドレスにアクセスし、対応するアプリをダウンロードします。
(2)次にアプリを起動しカード裏の10桁の文字を入力し、保存フォルダを決定(初期状態ではマイピクチャー内)。
(3)eyefiカードをデジカメに入れて1枚撮影し少し電源を入れた状態にしておくと、カードとPCが通信してアクティベーションが完了する。
(4)後は写真を撮影する度に、自動的にPCと通信し指定したフォルダーに写真や動画が保存されます。
1台のパソコンに複数のeyefi mobiを登録する事ができるようです。
反対に1枚のeyefi mobiを複数のパソコン(スマホ)に登録した場合は、すべてのパソコンで写真を同期する事はできず、1枚の写真はどれか1台のパソコンにしか転送してくれません。(有料のクラウドサービスですべての端末の同期はとれるかも?)
ベンチマーク
※USB2.0接続のカードリーダ(BDCRA49U2)にてチェック
SDスピードクラスは「Class10」(転送速度は最低10MB/秒)
PCやスマホへwifi転送中にカードにアクセスした場合、wifi転送が一時的に止まるためベンチマークの数値に大きな変化はありませんでした。
wifiでの転送速度は0.8MB/秒(1.2秒/MB)前後、テスト環境はデジカメと無線LANのアンテナを近づけ転送ツールが転送しはじめた時点から測定し10枚のjpegファイル41MBの転送に約50秒かかりました。※無線のため周辺ノイズの影響やカメラの材質などの影響をうけるので参考程度に御覧ください。
また別途PCとeyefiカードの接続に1回10-20秒かかります。(未転送のファイルが無くなるとwifiが切断されるので、再接続の時に毎回発生します)
バッテリー消費
テストで使用したDSC-RX100はカタログスペックで330枚ほど撮影できるのですが、約10枚連写しては無線LANの近くに置きアップロード完了で次の撮影を繰り返すテストでは約190枚で電池が切れました。カタログの測定方法(CIPA規格)どおりにフラッシュやズームを使えばもっと少なくなると思われます。
電池節約のためには・・・
メモリ内の画像が全て転送完了している時はカードの無線LANが止まり、未転送の画像があると一定時間カードの無線LANがONの状態になっているようなので未転送画像を残さないようしたほうが良さそうです。またeyefi対応のデジカメならカードの通信をOFFにできるので、1枚1枚転送するよりも何枚か貯めてから転送させたほうが1回10-20秒かかるネットワーク構築の時間分節約できます。
感想
初期設定は、「Eye-Fi Pro X2」の時は付属のUSBアダプターでPCと接続して初期登録を行ったが、「eyefi mobi」は無線のみで完了するので初期登録は簡単でした。
通信の安定性や転送速度は良好で、「Eye-Fi Pro X2」のインフラストラクチャモード(アクセスポイント経由で接続・子機モード)
ではEye-Fiと無線LANが近くても通信が始まらない時があったり接続中に頻繁に通信が切れるなど挙動が不安定で転送に時間がかかったが、「eyefi mobi」では直接PCの無線LANと1対1で接続するダイレクトモード(アドホックモード・親機モード)のためか通信がとても安定しており毎回同じ状態で通信が開始する。
通信距離は、PC側の無線LANの送受信性能も影響するが自宅の環境では約2メートルくらいまでは安定している。3メートルになるとeyefiとリンクしないし、リンクした状態で3メートルまで離れると転送速度が非常に遅くなり最後は通信が切れてしまう。
問題点はRAW画像未対応と通信方式とエンドレスモードが無い事
RAW形式の画像は、「Eye-Fi Pro X2」では転送してくれたが「eyefi mobi」では未対応となっている。自分はRAW画像を使わないけどプロやセミプロの方には必要な機能と思うのだが現行のeyefiラインナップにRAW画像を転送できる製品が無いのは問題があると思う。
通信方式は、「Eye-Fi Pro X2」ではPCに直接接続するダイレクトモードと家庭内無線LANを経由するインフラストラクチャモードの2種類から選べたが、「eyefi mobi」ではダイレクトモードのみになりました。これにより下記の問題があります。
1つ目はPC本体に無線LANが必要です。タブレットなどの普及で自宅に無線LANがある方は多いとは思いますが自分のように自宅に無線LANがあっても安価なデスクトップPCを使用していると無線LANが付いていませんので別途無線LANアダプタを導入する必要があります。メーカーではUSBタイプは非推奨ですが自分の環境ではUSBタイプでも問題なく使用できました。
2つ目はダイレクトモードはPCとeyefiを1対1で接続する方式なためインターネットを無線LANで行っている人はeyefiカードと通信が始まるとインターネットが切断されます。ネットに写真をアップロード/ダウンロードしている時に切られる可能性があるので注意が必要です。
3つ目はiPhoneやiPadで使おうとしている方は要注意!、iOS用のアプリはネットワーク機器の変更ができないためデータを取り込むには「毎回」手動でネットワークの切替をしなければなりません。
2015/03/03エンドレスモードについて追記
エンドレスモードとは「Eye-Fi Pro X2」についていた機能で、PCに転送済みの画像は古いものから自動削除してくれる機能で、PCと接続している状態であればSDカードの容量を気にせず何枚でも撮影できたのですが、eyefi mobiにはついていませんでした。標準的に使っていたのでeyefi=エンドレスモードと言うイメージがあり、公式サイトの比較表にも掲載されないので騙された気分です。容量を気にせず使えると思いこんで安い4GBを購入しましたがエンドレスモードが無い事を事前に知っていれば32GBくらいのを買ったのにと後悔しています。
上位機種の「Eye-Fi Pro X2」と比較すると削減されてしまった機能もありますが、SDカード単体ででPCやスマホに無線で画像を送れるのはとても便利で手放せません。
リンク
>アイファイジャパン株式会社
http://jp.eyefi.com/
>製品情報
http://jp.eyefi.com/products/mobi